当別伊達記念館・伊達邸別館

■概要・見所
 当別町は、1871(明治4)年4月、旧仙台藩岩出山一門伊達邦直主従により、開拓の鍬が入れられました。昼なお暗い原始林を切り開き、水害、冷害のほか幾多の困難を不屈の闘魂と固い団結の力によって克服し、今日の当別町の礎を築きあげました。この先人の偉業に感謝し、その労苦を忍ぶ文化財を保存し、開拓精神を継承して明るく豊かな郷土建設の意欲を高めることをねらいにこの記念館は建設されました。
 伊達邸別館は1880(明治13)年建築といわれ、多くの名士来村の折の宿泊、懇談と村政執行のための諸会議に使用されていました。1980(昭和55)年に当別町に寄贈され、移転・修復工事などを行い、1982(昭和57)年11月に開館しました。

【歴史的建造物/北海道大学建築史意匠学研究室・原朋教】
 戊辰戦争に敗れた仙台藩岩出山の伊達邦直は、家臣救済のため北海道移住を決意。まず1871(明治4)年厚田に入るものの耕作に向かず断念、翌年当別へ入植しました。この建物は、来賓の接待や諸会議のため、住宅に付属して建てられたと伝えられます。窓は上げ下げ窓で、1階は洋間で2階は畳敷きの和室。そのアンバランスさが外部のプロポーションに現れているのが特徴的です。
[建設年]1880(明治13)年[構造]木造2階建
当別伊達記念館・伊達邸別館の写真

当別伊達記念館・伊達邸別館の写真

●所在地〒061-0222 石狩郡当別町元町105
●連絡・問合せ先・TEL:0133-22-3735 
●施設の構成◆伊達記念館
[1階]展示室
◆伊達邸別館
[1階]書斎、来客控室、会議室
[2階]居間、客間
●展示品・収蔵品・漆塗蒔絵食器、小松宮彰仁親王殿下ご来臨の際使用した食器類
・当別開拓の図、岩出山出身の正蘭が明治初期の当別開拓のようすを描いた打掛・振袖
・冷泉家より伊達家へ入嫁時の長袴・火事装束・陣羽織
・伊達邦直着用の衣装類
・源氏かるた
・1700年代に京都冷泉家から持参された物
●営業・開催・見学情報 [開館・公開時期]4〜11月
[開館・公開日時]10:00〜16:30
[休館日]月曜日
[その他休館時期]12〜翌3月
●料金 [大人]220円 [小中学生]100円 [幼児]無料
[割引]団体割引あり
※65才以上の方および当別町民は無料
●見学の所要時間 約60分
●施設案内ガイド ガイドは常駐していませんが、事前にお申込みいただければ非常勤の歴史研究専門員による対応が可能です。
●公共交通アクセス JR学園都市線「札幌駅」→(学園都市線・約45分)→「石狩当別駅」下車、徒歩で約10分
●備考 [写真出典]当別町教育委員会、北海道大学建築史意匠学研究室