夕張鹿鳴館(旧北炭鹿ノ谷倶楽部)

■概要・見所
 1913(大正2)年に建設された旧北海道炭鉱汽船株式会社(北炭)が来客接待用施設として所有していた鹿の谷倶楽部を施設整備し、観光施設として公開しているものです。
 北海道では珍しい本格的な和風建築で、当時の文化と建築技術の粋を集め、贅を尽くした作りになっており、昭和天皇をはじめとする皇族の方々もご宿泊された歴史的な建造物です。桜やつつじ、楓などが植えられている庭の眺めもすばらしく、NHKの連続テレビ小説「すずらん」では、三丸炭鉱社長宅として使用されました。

【歴史的建造物/北海道大学建築史意匠学研究室・原朋教】
 北海道炭礦汽船(北炭)は炭鉱事業を集約化するため、1913(大正2)年北海道支店を岩見沢から、夕張の出入口であった鹿ノ谷へ移設。事務所に近接して現夕張鹿鳴館と幹部職員の社宅、合宿所さらには学校、診療所、テニスコートなどを設置しました。来客接待のために建てられたこの建物は、中央に本館に続き、東側第一別館は1916(大正5)年、西側第二別館は1919(大正8)年の増築。1954(昭和29)年には昭和天皇が宿泊されました。夕張市が1984(昭和59)年に取得、1992(平成4)年より公開。北炭をはじめとする倶楽部の中で、道内最大規模の建築です。
[建設年]1913(大正2)年[構造]木造平家
夕張鹿鳴館(旧北炭鹿ノ谷倶楽部)の写真

夕張鹿鳴館(旧北炭鹿ノ谷倶楽部)の写真

●所在地〒068-0413 夕張市鹿の谷2丁目
●連絡・問合せ先 ・TEL:0123-52-0230  ・URL:http://www.yubari-rokumeikan.com/
●施設の構成会議室、厨房、浴室、寝室、応接室、第一別館、第二別館
●展示品・収蔵品鳳凰の透かし彫りの欄間、書院造りの部屋、昭和天皇がご宿泊された部屋、ステンドグラスが天井に施された浴室、絵画、壷など
●営業・開催・見学情報 [開館・公開日時]9:00〜17:00
[休館日]なし
[その他休館時期]11〜翌4月末
●料金 [大人]210円 [小中学生]100円
●見学の所要時間 約30分
●自動車アクセス ・JR石勝線「鹿ノ谷」駅から約2分
・道東自動車道夕張ICから約25分
●公共交通アクセス ・JR石勝線「鹿ノ谷駅」下車、徒歩で約5分
・夕鉄バスまたは中央バス「鹿ノ谷駅前」停留所下車、徒歩で約5分
●駐車場あり/無料(一般21台)
●施設から寄せられた
 近隣のアート・
 カルチャー情報
現在、「石炭の歴史村」内の炭鉱遺産を登録有形文化財に申請する予定です。
●備考 [写真出典]夕張市役所産業経済部観光対策本部、北海道大学建築史意匠学研究室