北の錦記念館

■概要・見所
 当館の建物は小樽の銀行をモデルに設計され、1944(昭和19)年に完成した小林酒造株式会社の旧本社事務所で、築半世紀を経て「北の錦記念館」として一般公開しています。
 館内には創業当時より使用され続けてきた徳利や酒杯、燗付け器などお酒に関する道具を中心に約5000点を展示しています。また、試飲コーナーと売店を併設し、その場でお好みの日本酒をご購入いただけます。

【歴史的建造物/北海道大学建築史意匠学研究室・原朋教】
◆小林酒造(8件)(旧小林酒造事務所)
 北の錦の酒蔵、小林酒造の創業は、1879(明治12)年までさかのぼります。同10年新潟県出身の小林伝四郎が札幌で酒造を始め、同34年、次男の初代米三郎が現在地に移転しました。1万坪の敷地に、瓦葺き入母屋造りの本宅をはじめ、れんが造や石造の倉庫群が並びます。試飲コーナーがあるため建築探訪を忘れがちですが、造り酒屋のイメージとはかけ離れた、モダンな外観やインテリアは目を見張ります。独立円柱で支えられた梁をみせる構造美や、大きく堅牢な金庫室も見所です。
[建設年]1944(昭和19)年[構造]鉄筋コンクリート造2階建

【産業遺産/北海道産業考古学会会長・山田大隆】
◆小林酒造工場
(工場)北海道最古の酒造で、1879(明治12)年創業である。1901(明治34)年に2代目が「北の錦」酒造を栗山の現在地に移転建設した。43年丸田小林合名会社を設立、大正から昭和にかけて発展し、北海道酒造組合会長、北酒販社長、会長を歴任、北海道の酒造の中心となった。夕張川の馬追橋たもとの工場は100年前のレンガ、石造建築(明治33年の蒸米放冷室、34年の住宅、明治33年の6棟のレンガ倉庫)が残る。1944(昭和19)年の事務所は社史資料館
北の錦記念館の写真

北の錦記念館の写真

●所在地〒069-1521 夕張郡栗山町錦3丁目109
●連絡・問合せ先 ・TEL:0123-72-1001 / ・FAX:0123-72-5035
・E-mail:info@kitanonishiki.com
・URL:http://www.kitanonishiki.com/
●展示品・収蔵品・徳利/約500点
・杯/約2000点
・酒樽/約200点
・塗り物(輪島塗りなど)/約300点
・燗付け器/約10点
・その他/創業時代の決算書やラベル、戦時中の新聞広告用活版、二代目社長の参議院議員時代の資料、田中角栄氏の書簡、蔵人の生活道具や労働着など約2000点
●営業・開催・見学情報 [開館・公開日時]4〜10月/10:00〜17:00、11〜翌3月/10:00〜16:00
[休館日]年末年始
●料金 無料
●見学の所要時間 約60分
●自動車アクセス 道央自動車道江別東IC→国道337号を長沼方面へ→道道45号恵庭栗山線を栗山方面へ、夕張川を越えてすぐ
●公共交通アクセス JR室蘭本線「栗山駅」下車→道道45号恵庭栗山線を恵庭方面へ徒歩で約10分
●駐車場あり/無料(大型5台、一般50台)
●備考 [写真出典]小林酒造株式会社