■概要・見所 標茶町の歴史と自然の両面を学ぶことのできる総合的な郷土館です。 歴史に関しては、先史から近代に至る様々な資料を展示、考古学的にも名の知れた二ツ山第1地点遺跡の石刃銃資料は常設展示されています。また、石器の試し切りなどの体験コーナーも併設しています。 自然に関しては、豊富な剥製資料と飯島コレクションと呼ばれる昆虫展示室があります。多くの資料を見ることで釧路湿原と阿寒国立公園の二つの国立公園を持つ標茶町の豊かな自然を感じることができます。 また、建物自体も1886(明治19)年建策の釧路集治監本館として使用された歴史的建造物です。 【歴史的建造物/北海道大学建築史意匠学研究室・原朋教】 ◆標茶町郷土館(旧釧路集治監釧路分監本館) 1885(明治18)年標茶町に設置された釧路集治監は、1901(明治34)年廃庁となるまで、アトサヌプリ硫黄の採掘や標茶〜釧路間の道路開削など、囚徒を使役して道東地方の開拓に貢献しました。正面ポーチの他は装飾の少ない洋風建築ですが、細い額縁(窓廻りの部材)を回した両開き窓や、下見板の接合方法など、細部をよく見ると建物の面白さが分かります。併設する旧駅逓は、もとは塘路湖畔に建てられた漁業番屋で、1895(明治28)年頃から1928(昭和3)年まで駅逓に使用されていました。中に入ると、曲がりくねった原木による小屋組を見ることができます。 [建設年]1886(明治19)年[構造]木造2階建 【産業遺産/北海道産業考古学会会長・山田大隆】 ◆標茶高校と標茶町郷土館内馬事資料 (馬事)北海道は明治から中央政府や皇室と関係が深く、静内や新冠に御料牧場が作られ、皇室や軍隊用馬が生産された。その伝統が今日の全国市軽種馬(競馬)生産となっている。道東は軍馬生産地で、大楽毛、標茶が中心地だった。標茶高校(元標茶釧路集治監跡)、唐路湖傍の標茶郷土館には、これら馬事史、標茶釧路集治監史、安田財閥の川湯硫黄鉱山史の資料、写真類を見ることが出来る。 |
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