中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館(旧第七師団偕行社)

■概要・見所
 【長期休館中です。詳細は下記の施設HPをご覧ください。】
 当美術館は日本の彫刻史に偉大な足跡を残した旭川ゆかりの彫刻家・中原悌二郎を記念した彫刻専門の美術館です。中原悌二郎の現存する12作品をはじめ、彼に多大な影響を与えたロダンや荻原守衛などの作品を展示しています。なかでも旭川市が1970(昭和45)年に創設した中原悌二郎賞受賞作品は日本の現代彫刻の流れを通観できる優れたコレクションとなっています。
 当美術館の建物は、1902(明治35)年に旧日本帝国陸軍第七師団将校の修養研鑚と団結を目的とした偕行社として建設され、師団関係者の会議や講演会、結婚披露宴など各種会合のほか迎賓館として使用されました。
 往時には軍関係の要人や皇族の方々をはじめ、1911(明治44)年に皇太子として後の大正天皇の行啓を仰ぎ、昭和天皇におかれましては摂政の宮として1922(大正11)年の行啓に続き1936(昭和11)年に行幸賜りました。当時の名残の御寝室ならびに御座所として使用した部屋の見学も可能です。1968(昭和43)年に修復工事を行い、旭川市郷土博物館として使用された後、彫刻美術館として1994(平成6)年より利用されています。
 建築様式は北海道の開拓期に代表される建築物共通のコロニアルスタイルで、アーチ型のペディメントと2階のベランダおよびバルコニー、半円形の6本の柱に支えられたポーチなどに特徴が見受けられ、洋風のクラブ建築として意匠と保存状態も優れていることから1989(平成元)年に旭川市で唯一、国の重要文化財に指定されています。

【歴史的建造物/北海道大学建築史意匠学研究室・原朋教】
 1899(明治32)年旧陸軍第七師団の旭川設置が決定してから、多くの関連施設が新築され、この建物は将校の社交場・迎賓館を目的としました。正面にオープンロッジアを見せる、繊細で優美なデザインです。また敷地内の六角堂は、竹村医院の玄関部を一部移築したものです。建設当初の竹村医院は平屋建であったから、街のランドマーク(景色の中で目印になるもの)となっていたでしょう。
[建設年]1902(明治35)年12月(明治35年8月28日上棟)[構造]木造2階建
中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館(旧第七師団偕行社)の写真

中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館(旧第七師団偕行社)の写真

●所在地〒070-0875 旭川市春光5条7丁目
●連絡・問合せ先 ・TEL:0166-52-0033 / ・FAX:0166-55-1413
・E-mail:sculpture_mus@city.asahikawa.hokkaido.jp
・URL:http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/bunkashinko/sculpture_mus/
●施設の構成[1階]展示室、ラウンジ、研修室、事務室
[2階]展示室、資料室
●展示品・収蔵品・中原悌二郎の彫刻作品12点
・ロダン、荻原守衛、石井鶴三、堀進二らの近代彫刻作品
・中原悌二郎賞受賞作品
・旭川ゆかりの彫刻家による作品
●文化財の指定国指定重要文化財
●営業・開催・見学情報 [開館・公開日時]9:00〜17:00
[休館日]月曜日(月曜が祝日の場合は翌日)、年末年始
●料金 無料
※有料化を検討中
●見学の所要時間 約30〜40分
●参加・体験イベント ◆「あさひかわ・彫刻の現在 青銅会の作家たち」展/2005(平成17)年10月22日〜同12月11日
◆彫刻散歩・子ども彫刻教室/詳細は当美術館ホームページをご覧ください。
●施設案内ガイド 専属のガイドはおりませんが、ご希望があれば無料で企画展などについて説明をいたします。
●バリアフリー対応 あり/階段昇降機、スロープ、身障者用トイレ、車イス
●自動車アクセス ・JR函館本線「旭川駅」より約20分
・道央自動車道旭川鷹栖ICより約10分
・旭川空港より約35分
●公共交通アクセス あさでんバス「旭川駅前」→(5番または22番春光線)→「4区1条1丁目」停留所下車
※停留所名「4区1条1丁目」は「春光園前」に変更の可能性あり
●駐車場あり/無料(一般12台)
●施設から寄せられた
 近隣のアート・
 カルチャー情報
◆井上靖記念館/当美術館に隣接(旭川市春光5条7丁目)
●備考 [写真出典]中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館