■概要・見所 静川遺跡は、現在の市街地の東、約18kmほどのところにある苫小牧東部開発地域内の厚真台地に位置しています。1982(昭和57)年の調査で、東西に双頭状に分かれた台地上から、数多くの遺構や遺物が発掘されました。 東側のA地区からは、幅0.3〜3m、深さ1〜1.8m、全長139mにおよぶV字状の環壕と直8mほどの建造物跡2棟が出土しました。この環壕は縄文時代末期のものと考えられています。 また、西側のB地区からは、環壕とほぼ同時期のものと考えられる竪穴住居跡33軒、墳墓、落し穴、土器片囲炉、焼土跡など多数の遺構が発掘されました。 そのほかこのA・B地区からは、縄文時代早期から続縄文時代までの土器、石器や装身具類が18万点出土しています。 環壕の目的は、諸説ありますが最も有力と考えられている説がマツリの場ではないかという説です。 静川遺跡は集落と環壕が一体となり、規模や形状、時代性など縄文時代の大土木工事の様子とその生活や精神文化をつたえる、日本では他にない貴重が学術資源です。 ※現在、環壕は埋め戻されているため見ることは出来ません。 |
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