■概要・見所 厳島神社に伝わる仏像で、僧・円空(1632〜1695年)が蝦夷地(北海道)に渡って彫ったものです。 この仏像は、木質を活かしたなた彫りで、台座の背面に「くすり乃たけごんげん」の銘があります。これは内浦湾に面した礼文華峠にある洞窟にあった5体のうちの1体です。この5体は訪ねがたい、蝦夷地を代表する山岳にあて、この洞窟に背銘像をそろえて遥拝したといわれています。 洞窟に残る仏像を釧路へ移したのは幕吏松田伝十郎で、背銘にある山々へおきたいとのことから寛政11年(1799年)に有珠・善光寺、苫小牧・樽前神社そして釧路・厳島神社へと3体の仏像を移しました。実に制作されてから百年あまりの年月を経て目的の地に安置されることになりました。 |
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