■概要・見所 佐賀家漁場は江戸時代の1844(弘化1)年に佐賀家八代平之丞が留萌で初めて礼受にニシン場所を開き、それ以来1957(昭和32)年まで113年間ニシン漁を営んで来た漁場です。 史跡として指定された地域は佐賀家漁場のうち、主として漁場施設が現在まで保存されてきた地域です。 今ある建物は江戸時代末から明治初頭にかけての建造と考えられる母屋(番屋)や、1903(明治36)年建造の製品を保管しておくトタ倉、船を収蔵しておく船倉、網を収納しておく網倉、沖揚げした生ニシンを一時貯蔵しておく廊下、漁場の守り神である稲荷社などで構成されています。 また、船着き場、ニシン粕の干場、ニシン粕を炊いた竈(カマド)跡などがあり、往時のニシン漁場の姿を良く残しています。 【歴史的建造物/北海道大学建築史意匠学研究室・原朋教】 佐賀家は青森県下北半島の出身で、この地に漁場を開いたのは1844(弘化1)年といわれています。幕末には地元の有力な漁家に成長し、明治中期にはニシン建網10ヶ統を経営、その後も昭和30年代まで創業を続けました。玄関を入るとすぐ土間(ニワ)が通り、左手に雇い漁夫(ヤン衆)の寝台、右手に板の間で親方家族の居住部分を配置しています。また、佐賀家漁場には三千点をこえるニシン漁労具が残り、重要有形民俗文化財に指定されています。 [建設年]明治30年代〜[構造]木造1階建 |
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